(写真左:至仏山から見た拠水林) 湿原は変化に富み,その状態によって低層湿原・中間湿原・高層湿原に分けられ,生育する植物にも差が見られます。尾瀬はほとんどがミズゴケ主体の高層湿原なのですが,表面が平らではなく凹凸があります。凹部は「シュレンケ」,凸部は「ブルト」と呼ばれ,水分の違いから生育する植物も異なっています。また,湿原は貧栄養・多湿で樹木の生育には適さないのですが,川の流れの沿って森林が続いているところがあります。これが「拠水林」で,川が周辺の山から土砂を湿原に運び,その周囲だけが富栄養・乾燥気味になったために樹木が生育できるようになって形成されたと考えられています。この他にも湿原には池塘,浮島,龍宮とよばれる独特の地形が見られます。 (写真右:シュレンケとブルト) |